生データをそのままグラフにプロットすると、日々の変動が細かく発生するせいで、全体感が掴みづらくなるというデメリットがある。
そのため、数値を均して滑らかなグラフにし全体傾向をとらえるために「移動平均」を用いるという考え方がある。


この移動平均を取る場合「何日間の移動平均が良いか」というと、「平日」と「土日」の数字の差が大きい為、どの日の平均値を取っても必ず土日が同じ数だけ含まれるよう「7の倍数」で移動平均を取ると良いグラフになる。

なお、一番短い「7日間移動平均」でグラフを作っても基本的には問題ないが、7日間移動平均の場合、

・「祝日が入る週」は、前後に比べて調子が悪く見える
・「祝日の並び(土日祝で3連休になっているか、間に平日を挟むか)」で、前年比の単純比較がし辛くなる

という「祝日問題」が残る。

平均を取る期間を長くすると個別の日の影響は小さくなるが、逆にグラフから全体傾向も読み取れなくなってしまうため、バランスをとらないといけないが、祝日の影響も滑らかにしつつ、全体傾向もしっかり掴もうとすると「最長で21日移動平均」くらいになる。

※もっと細かく「普段見るのは7日間移動平均のグラフ」として、祝日影響の誤認を避けるために「前年トレンドと異なる動きをしている場合などは、21日移動平均グラフも確認」のように、2種類のデータを見ていくこともできるが、初めはどちらか一方で十分。
※7日間移動平均のほうも、祝日影響について認識したうえで利用できれば、21日間移動平均よりも「小さめの変化にも気づきやすくなる」というメリットはある。